生活習慣病を予防するタウリンがたっぷり!その名はハマグリ
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色も形も風味もよいハマグリ。
5歳の息子も大好きです。
寒くなる12〜3月が旬ですよね。
ハマグリは、桃の節句のお供物になったり、同じ貝の殻同士でないと決してピタリと合わないことから夫婦愛のシンボルとされ、婚礼のときの縁起物としても使われます。
しかし最近は、ハマグリをはじめ「貝離れ」が急速に進み、消費量は減ってきているようです。
photo credit: Renée S. Suen via photopin cc
ハマグリの歴史
ハマグリを食用としてきた歴史は古く、奈良時代初期の『日本書紀』(720年)に、〈白蛤うむきを膾なますに為つくりて〉とあり、「白蛤」はハマグリのこととされています。
ちなみに、この記述は、日本の料理に関する最も古い記述でもあるんです。
中国や韓国からの輸入ものがほとんどのハマグリ
『明君享保録』によると、婚礼の席にハマグリを使うようになったのは、江戸時代の8代将軍・徳川吉宗の発案だといわれています。
高価なアワビの代わりに、当時たくさん採れていたハマグリを使うようにさせた、ということです。
しかし、それも昔のこと。
ハマグリは水質汚染などの環境変化に弱いため、都市化の影響で漁獲量は激減しています。
かつては潮干狩りの主な獲物で、東京湾も主産地のひとつでしたが、いまや「幻の貝」となってしまいました。
「その手は桑名の焼き蛤」という洒落しゃれ言葉があるように、三重県桑名もハマグリの名産地として昔から知られていますが、現在は中国や韓国からの輸入ものが大半を占めています。
ハマグリはうまみの宝庫
12〜3月が旬で、産卵期の5〜10月は味が落ちます。
特有のうまみはコハク酸が多いためで、昆布のうまみ成分であるグルタミン酸や、グリシン、アラニンも「うまみのもと」。
味がいいだけでなく食効も高く、中国の『本草綱目(ほんぞうこうもく)』には〈肺を潤し、胃を開き、腎を増し、酒をさます〉とあります。
豊富なタウリンが生活習慣病を予防
ハマグリをはじめとする貝類やイカ、タコなどに多いアミノ酸の一種タウリンには、血圧やコレステロール値を下げ、肝機能を高めるなどの働きがありますので、心臓病や脳卒中、肝臓病、糖尿病などの予防・改善に効果があります。
カルシウムや鉄分も
ミネラルでは慢性的に不足しているカルシウムやマグネシウム、鉄分が豊富に含まれています。
ビタミンB2・Eなど、貧血を防ぎ、美肌づくりに役立つ成分も多いので、とくに女性の方におすすめです。
食品のタウリン含有量(100gあたり)
サザエ 1536
トコブシ 1250
ホタテ 1006
ハマグリ 889
タコ 871
イカ 766
ムール貝 597
アサリ 380
豚肉 37
牛肉 32
タウリンは1日520mg以上必要。この量をとるには、ハマグリ3個(可食部)でOKです!
栗に似ているから「浜の栗」
名前の由来は、形が栗くりに似ているので「浜の栗」=ハマグリになったとか。
また、小石のことを「ぐり」というので、砂の中に潜っているのを小石にたとえたとか。
この2説があります。
漢字では「蛤」ですがこれは、貝が一対になっていて、片割れの貝でなければ決してかみ合わないことからきています。
こうした特徴を生かし、平安時代、貴族の間では「貝合わせ」という遊びが流行しました。
360個の貝殻を、地貝(右の貝殻)と出貝(左の貝殻)に分け、より多く合わせたほうが勝ちというもので、『源氏物語』にも登場します。
この貝合わせは、室町時代には夫婦和合を象徴するものとして、嫁入り道具のひとつに入れられるようになりましたとさ。
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